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2019/11/18

NIリサーチャーコラム #04 ~ 簡にして要を得られるか ~ インターネットリサーチ実証実験

執筆者:インターネットリサーチグループ(アンケート画面作成担当) N. Y

 

※NIリサーチャーコラムでは、当社の各リサーチャーが日々の業務等で感じた事を自由に紹介しています。

 

「3分15秒」と「1分52秒」

唐突に数字を出しましたが、この数字はあるインターネットリサーチの平均回答時間です。

 

今回コラム執筆担当となり自主調査を実施しました。
「同じ設問構成だが設問文を少し変更した2種類の画面を作成」し、

1,000ssずつ回収を行った結果がこの数字です。

*男女20-69歳にて各性別年代で100ssずつ回収

 

「Q1:自由記入」

「Q2:マルチアンサー」

「Q3:マトリクス設問」  の3問構成で、

 

設問文について、

パターン①(丁寧)は、

よく実施する「丁寧な言葉遣い」

 

パターン②(シンプル)は、

「簡略化」「フォントサイズを少し大きく」

 

上記を考慮して作成してみました。

 

「3分15秒」が丁寧なパターン
「1分52秒」がシンプルなパターン

 

の平均回答時間です。

 

平均回答時間がパターン違いで「1分23秒」も差がある為、回答差を検証しました。

 

検証1)自由回答の質に差がでるか?

設問Q1(自由記入)

 

最初に自由記入(FA)形式で、何種類か記入する可能性が高い設問を作りました。

まずは、記入数を見ていきます。

 

記入数という視点では、差が無さそうです。
むしろ、明らかな不良回答はシンプルなパターンの方がやや少ない結果でした。

 

設問Q1記入飲料TOP7

また、記入された内容を件数順に並べると、上記7位までに挙がる飲み物が同じでした。

 

 

検証2)マルチアンサー(MA)の選択率は減ったか?

設問Q2(マルチアンサー MA)

次は、複数回答のマルチアンサー形式の設問です。
排他選択肢以外は、ランダム表示設定としました。

 

シンプルなパターンの選択数が、やや増えていました。

 

排他選択肢を選んだ方は「0」でカウントしており、

丁寧なパターンで68ss

シンプルなパターンで62ss  でした。

 

そちらを差し引いて平均を算出しても、

やはりシンプルなパターンの選択率が高いです。

 

念のため選択率に偏りがないか確認しましたが、

下のグラフ(%)を見る限り、

全体的に大きな差が見られないことが確認できます。

 

設問Q2各選択肢の選択率

 

検証3)マトリクスのストレートクリックが多いか?

設問Q3(マトリクス)

 

シンプルなパターンの方が、

質は上がるのではないかと期待したくなってきました。

 

実はこれ以外にも、

トラップ設問(Q3マトリクスの表側一番下)や、

トラップ選択肢(Q2 MA形式の選択肢にある マジックテープ)で評価差も見ましたが、

どちらの画面でも大きな差が無さそうでした。

 

設問Q3ストレートクリックのサンプル数(N数表記)

 

ストレートクリックのカウントを見て改めて以下に気づきます。

 

「どちらともいえない」を選べるとニュートラルな評価が一定数出現する

 

その出現割合を含めて大きな差は見られず、

「シンプルなパターンの方がややストレートクリックは少ない」結果となりました。

 

以上が3つの視点での回答差の検証でした。

 

今のあなたは、どちらのパターンで調査票を作成していますか?

 

私は丁寧なパターンの設問文での調査票作成を、ずっと心がけてきました。

 

ですが今回の自主調査結果から、

 

「情報は完結にわかりやすく伝えることが、時間短縮につながるのではないか」
「たった3問でも、設問文の作り方次第で、時間はここまで変わってくる」

 

当たり前のことかもしれませんが、そんな風に感じています。

 

弊社も加盟しているJMRA(一般社団法人 日本マーケティング・リサーチ協会)では、ここ数年インターネット調査ガイドラインを作成し、様々な心掛けを提唱しています。

 

JMRA(一般社団法人 日本マーケティング・リサーチ協会)策定の「インターネット調査品質ガイドライン」はこちら

 

その中に、「回答所要時間は10分以内を推奨」という一文があります。

 

これは、対象者が協力しやすいように適切な時間を検証し提言している内容です。

 


※出典:「インターネット調査品質ガイドライン 2017年11月策定」より

 

皆さまが回答時間を常に意識して調査票を作成することは、とても大変なことだと思います。

 

ただ設問文を考える際に、完結でわかりやすい文章を少しだけ意識すると、
これまでよりも質の高い回答を得られるかもしれません。

 

当社は、おかげさまでインターネットリサーチのご相談を沢山いただけるようになりました。
課題解決のための相談以外に、質・精度を上げるためのご相談も数多くいただいております。
後者の解決方法にも、皆様のご期待に応えられるように日々考えていく会社でありたいと思います。

 

インターネットリサーチのご紹介はこちら

次世代スマートフォンリサーチのご紹介はこちら

 


執筆者プロフィール

インターネットリサーチグループ所属 N. Y

 

「カタログ通販・ネット通販」の業界で商品企画、誌面作成、マーチャンダイジングなどを経験。

「売れる・売れない」「供給不足・在庫消化」という課題に常に迷い悩み考える中、

「メーカー」はどのような「商品作り」をしているのだろう?と考えるように。

飛び込んだマーケティング・リサーチの世界で、いつの間にか社内では中堅以上の社歴に突入。

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