※NIリサーチャーコラムでは、当社の各リサーチャーが日々の業務等で感じた事を自由に紹介しています。


■訪日外国人観光客数、過去最高を記録

2025年8月、日本を訪れた外国人観光客数は342万8,000人に達し、前年同月比16.9%増という大幅な伸びを記録しました。

これは日本政府観光局(JNTO)が発表した推計値であり、8月としては初めて300万人の大台を突破した歴史的な月となりました。

この急増の背景には、東アジア市場の回復と欧米豪・中東市場の季節需要の拡大が挙げられます。

特にスクールホリデー期間中の旅行需要が複数の市場で過去最高を記録し、訪日需要の多極化が進んでいます。

■「再び訪れたい国」世界1位—類を見ない日本の魅力

2025年、日本は「再び訪れたい国」として世界1位に選ばれました。

その理由は、日本が持つ多彩な魅力にあります。

和食や温泉、桜や紅葉といった四季の風景、そして伝統文化。

特に「桜の花見」や「温泉入浴」は、訪日体験の中でも高い満足度を誇り、再訪の動機にもなっています。

また、コンビニでのおにぎりやスイーツの購入など、日常の中にある“日本らしさ”も人気です。

こうした生活文化の体験や、日本人の考え方・行動・マナーなども、観光地巡り以上の価値を生み出しています。

さらに近年では、「鬼滅の刃」や「スタジオジブリ」などのアニメ・マンガといったサブカルチャー“が日本らしさ”の象徴として認識されており、世代によって日本の魅力の捉え方が異なる点も特徴的です。

日本は島国として独自の文化を育んできました。

日本人にとっては当たり前のことも、世界の人々からは不思議で神秘的な国と映り、今や日本は「何度でも訪れたい文化大国」として、世界中の旅行者の心をつかんでいます。

■インバウンドリサーチの必要性とその在り方

インバウンド市場が好調な一方で、オーバーツーリズムなどの課題も顕在化しています。

将来的に人口減少が進む日本では、国内市場の縮小が懸念され、インバウンドの拡大は持続的な成長の鍵となります。

「誰が、なぜ、何を求めて日本を訪れているのか」を正しく理解し、訪日外国人の“数”の裏にある“質”を見極めることが、これからの企業の成長戦略に不可欠です。

訪日客の行動は、国籍・世代・旅行目的によって大きく異なります。

アジア圏では短期滞在と買い物が中心となる一方、欧米豪では文化体験や地方観光への関心が高まっています。

こうした多様性に対応するには、訪日前・訪日中・訪日後の各フェーズでリアルな声を拾い上げる調査が欠かせません。

また、消費行動は「モノ」から「コト」へと移行しています。

商品そのものよりも、その背景にあるストーリーや体験価値が重視される時代。

だからこそ、旅行者の視点に立ち、彼らの旅の意味を読み解くことが求められます。

インバウンドリサーチは、企業が商品やサービスを磨くための羅針盤であり、地域が観光資源を再定義するための鏡でもあります。

変化する旅行者の価値観をいち早く捉え、柔軟に対応することが、これからの観光戦略において重要です。

■ 日本インフォメーションのインバウンドリサーチ

当社では、クライアントのみなさまの様々なニーズに応えるため、「全方位型インバウンド調査」を展開しています。

この調査は、訪日客の訪日前・訪日中・訪日後の3つのフェーズに対応しており、それぞれのタイミングで異なる手法を用いて、リアルな声を収集します。

訪日前調査

訪日予定者を対象に、WEB調査を通じて旅行動機や期待値を把握。

お土産リストの作成背景や、訪日先の選定理由など、事前の意識を明らかにします。

訪日中調査

これらは、購買行動の背景やリアルな反応を把握するのに非常に有効です。 

  • 街頭調査:店舗から出てきた旅行者に対し、購入商品や理由を即時に聴取。
  • サンプリング調査:商品サンプルを配布し、帰国前に使用感や購入意向を聴取。

訪日後調査

帰国後の旅行者に対して、お土産の渡し先の反応や、次回訪日の意向などを調査。

旅行体験の余韻や、ブランドへの印象を深掘りします。

調査エリアと柔軟な設計

銀座・秋葉原・新宿・原宿・心斎橋・京都・奈良など、インバウンド消費が活発なエリアでの調査が可能。

調査対象や設問内容も柔軟に設計でき、企業の目的に応じたカスタマイズが可能です。

■まとめ──インバウンドリサーチで企業の未来を拓く

インバウンドリサーチは、訪日外国人の多様な価値観や行動を立体的に捉えるための実践的な手法です。 

訪日前・訪日中・訪日後のリアルな声を収集することで、マーケティングや商品開発の精度を高め、企業の競争力を強化できます。 

グローバルな視点で顧客理解を深めるために、今こそインバウンドリサーチを積極的に活用してみませんか? 


執筆者プロフィール

前職では在日外国人専門のリクルート会社にて、企画・リクルート業務を担当。
2024年に日本インフォメーションに入社後は、菓子・トイレタリーメーカーを中心に担当。