2025年3月末に消費者庁が定めた「食品期限表示の設定のためのガイドライン」が改定されました。これまで、消費期限や賞味期限を必要以上に短く設定していた事例が確認されたため、今回の改定は安全係数をできるだけ「1」に近づけ、期限を長く設定することが促されています。この改定の背景には、食品ロス削減を狙う意図もあるとされています。

そこで、日本インフォメーション株式会社(代表取締役社長:斎藤 啓太 以下、日本インフォメーション)では、改定内容に対する生活者の賛否や、食品ロスに対する意識を確認するべく本調査を実施しました。
過去の食品ロス関連の調査はこちら
✓#27~コロナ禍を経て、意識は高まる?~ 食品ロスに関する意識・行動調査
✓#40~コロナ禍を経て、 食品ロスへの意識はどうなった? 食品ロスに関する意識・行動調査
※詳細な調査結果資料は「レポートダウンロードフォーム」よりダウンロードできます。
目次
調査結果から得られたファインディングス
■Findings1
食品ロスの認知は7割。2022年12月と比較すると食品ロスへの関心は上昇傾向。
年代別の認知率は男女ともに60代が最も高い。2022年12月に実施した調査結果と比較すると、食品ロスを減らす取り組みをしている人は全体で5.4pts上昇しており、食品ロスへの関心は高まっていると考察する。
■Findings2
「鮮魚」「精肉」「牛乳、ヨーグルトなどの乳製品」「惣菜」「卵」「チーズ類」は消費/賞味期限が過ぎたら飲食しない割合が高い。
チーズを含む乳製品や卵は“賞味期限”が記載される食品だが、“消費期限”が記載される生鮮食品と同等の扱いで捉えられている。
■Findings3
消費期限、賞味期限を長くすることを促すガイドラインに対して、賛成派が7割。
反対派は1割未満の少数であるものの、「どちらともいえない」も3割程度存在。
■Findings4
賛成の理由は「フードロス削減への期待」「物価高の影響」「保存のしやすさ、備蓄品への活用」といった意見が多数。
一方で「従来の感覚で過ぎたものを食べてしまいそう」といった感覚のシフトがうまくできるかの懸念点も挙がる。期限を長くした場合には製造者・販売者側が生活者側にきちんと告知する必要があると考える。
■Findings5
期限を長くすると不安に感じるものは「鮮魚」「精肉」「卵」「牛乳、ヨーグルトなどの乳製品」。
「レトルト食品」「缶詰」「調味料類」「菓子」など品質の変化が緩やかな食品は期限を長くしても安心と判断されている。
主な調査結果
※グラフや図は、クリックすると拡大してご覧いただけます。
①|食品ロス(フードロス)の認知、削減の取り組み
食品ロスの意味まで認知している割合は全体の7割で広く浸透しています。食品ロスを減らす取り組みをしている人の割合を年代別で確認すると、男女ともに60代が最も高くなっています。2022年12月に実施した調査結果と比較すると、減らす取り組みをしている人は全体で5.4pts上昇しており、食品ロスへの関心は高まっていると考察します。

②|「消費期限」「賞味期限」が過ぎた時の対応
「鮮魚」「精肉」「牛乳、ヨーグルトなどの乳製品」「惣菜」「卵」「チーズ類」といった生ものや乳製品は、期限が過ぎたら飲食しない割合が高くなっています。チーズを含む乳製品や卵は“賞味期限”が記載される食品ですが、“消費期限”が記載されている生鮮食品と同等の扱いで捉えられています。この6項目以外は期限を過ぎても飲食する割合が過半数となっており、期限を過ぎても飲食している実態が見られました。特に「菓子」「レトルト食品」「基礎調味料」「缶詰」「メニュー用調味料」で顕著に表れています。

③|消費期限、賞味期限を長くすることを促すガイドラインへの賛否
食品ロス削減のために講じられた消費期限・賞味期限を長くすることを促す内容について、「良いことだと思う」が3割、「まあ良いことだと思う」が4割で賛成派が過半数でした。反対派は1割未満の少数であるものの、「どちらともいえない」も3割存在しています。


④|消費期限、賞味期限を長くすることを促すガイドラインへの賛否の理由
賛成派の理由では、「フードロス削減への期待」「物価高の影響」「保存のしやすさ、備蓄品への活用」という意見が多くなっています。一方で「従来の感覚で過ぎたものを食べてしまいそう」といった感覚のシフトがうまくできるかの懸念点も挙がっており、期限を長くした場合には製造者・販売者側が生活者側にきちんと告知する必要があると考えます。どちらともいえない・反対派の理由では、「健康面での不安」「期限が近づくのが怖い」「フードロス削減につながるか疑問」といった声が挙がっています。

⑤|消費期限、賞味期限を長くしても安心なもの/長くすると不安・抵抗があるもの
期限を長くしても安心だと思えるものは「レトルト食品」「缶詰」「メニュー用調味料」「基礎調味料」「菓子」でした。期限を長くすると不安に感じるものは「鮮魚」「精肉」「卵」「牛乳、ヨーグルトなどの乳製品」が高く、期限を過ぎると食べることを控えるものと同様の傾向となっています。

今回の改定内容に対して、生活者の7割が賛成していることがわかりました。一方で、期限を延ばすことにより、『多少期限が過ぎても大丈夫だろう』という従来の意識が残ることで、健康被害につながるのではないかという懸念の声も挙がっています。そのため、製造者や販売者には、生活者に対してわかりやすく明確な情報を提供することが求められています。
以上、~期限が長くなった場合の生活者の反応は?~消費期限・賞味期限に関する調査を抜粋してお伝えしました。
※詳細な調査結果資料は「レポートダウンロードフォーム」よりダウンロードできます。
その他の質問
- 食品ロス削減のための具体的な取り組み内容
- 消費期限・賞味期限の認知
- 食品・飲料購入時に、消費期限・賞味期限を気にするか
- 消費期限・賞味期限を長くすることへの反応
- 消費期限・賞味期限を長くする場合に企業側に期待したいこと
調査概要
調査地域:日本全国
調査対象:16~69歳 男女
調査実施期間:2025年4月18日~4月21日
調査手法:インターネットリサーチ
サンプルサイズ:有効回収計 1006サンプル

※レポートの著作権は、日本インフォメーション株式会社が保有します。
※内容を転載・引用する場合には、「日本インフォメーション(株)調べ」と明記してご利用ください。
会社概要
会社名:日本インフォメーション株式会社
所在地:東京都中央区銀座3丁目15-10JRE銀座三丁目ビル4F
代表取締役社長:斎藤啓太
資本金:5,500万円
設立:1969年12月1日
事業内容:マーケティング・リサーチ事業、マーケティングコンサルティング 他
本調査・リリースに関する問い合わせ先
日本インフォメーション株式会社 担当 :高澤
E-mail : ni_inquiry_report@n-info.co.jp