正確な調査運営による高品質なデータ提供と、独自のブランド評価指標提案により効果的なマーケティングの意思決定支援を実現

企業様のご紹介

エバラ食品工業株式会社

食品・飲料

エバラ食品工業株式会社は、「黄金の味」や「焼肉のたれ」「プチッと鍋」などの調味料をはじめとした、家庭用・業務用食品の製造・販売を行う食品メーカーです。

リサーチ概要

  • 会場調査(CLT)では、評価の均質性を確保するため、品質が均一な試作品の提供が不可欠だった
  • 販売データなどでは見えない生活者のブランドへのマインドを確認する有効な手段を探していた
  • 事前にリクルートした対象者を会場に招集し、試作品の試食評価を実施する
  • インターネットパネルを用いて、生活者の自社ブランドに対するマインドを把握する

インタビュー

ご担当者様

エバラ食品工業株式会社

商品開発部 商品開発二課
課長

石井 敦史 様

スローガンは“小さな市場のトップを目指す”

まず初めに、御社のご紹介をお願いします。

当社は1958年創業で、インスタントラーメンの粉末スープの生産・販売からスタートしました。10年後に「焼肉のたれ」を発売、さらに10年後に現在も焼肉のたれカテゴリーのトップブランドである「黄金の味」を発売し、爆発的なヒットを記録しました。その後、「浅漬けの素」「すき焼のたれ」など今も続くカテゴリー№1商品を発売し、2013年には「プチッと鍋」、2018年に「なべしゃぶ」を発売しました。当社が掲げている目標は「ニッチ&トップ」で、ニッチな小さい市場のトップを取ることをミッションとしています。

特にプチッとシリーズは爆発的なヒットをしたと記憶しています。ヒットの要因はどのように分析されていますか?

それまで鍋つゆ市場は2~3人前のパウチタイプのような商品がメジャーでした。そういった市場に登場した「プチッと鍋」が支持されたのは、生活者の家族構成の変化による個食のニーズをくみ取り、人数に合わせて使い切れる利便性が支持されたことが要因だと考えます。最近では「プチッと調味料」として、ポーションタイプの特性を活かしてカテゴリーを拡大して展開し、定期的に新製品を出しています。2025年に発売を開始した「プチッと中華」は、中華おかずも3~4人前など大皿で食べるような大きい単位で発売されることが多いのですが、1人前から食べられるという点がありそうでなかったポイントでした。

今まで「2人前以上であること」は大きな不満として上げられなかったのですが、いざ商品化してみると不満として捉えられていたのだと気が付きました。

石井様の仕事内容と、全社的な課題を教えてください。

主に「プチッと鍋」「プチッとうどん」「プチッと中華」などのポーション調味料に加えて、「なべしゃぶ」などの鍋物調味料群の商品開発を担当していて、市場のデータ分析から商品企画といったマーケティング全般を担っています。

今後の全社課題は人口減少の問題が一番大きいと思います。一部海外事業も行っていますが、我々のターゲットは日本国内市場がメインです。日本国内で市場を拡大していくためには、新しいカテゴリーを開拓しながら、「ニッチ&トップ」戦略を継続的に実施していくことを課題としています。

当社へ長らくご発注頂いておりますが、その理由があればお知らせください。

一番は「人」だと思います。長い間ご一緒しているので、信頼関係が構築されていますし、アットホームな雰囲気がありますね。何か困ったことがあったときに気軽に相談しやすいです。

CLTは発売前の最終ゲート。調理手順や提供順の品質管理が最重要課題

ここからは会場調査(以降CLT)についてお伺いします。御社はどのような時にCLTを実施されていますか?

当社では商品開発のフェーズごとにネクストステップへ進めるか否かの判断としてのゲート調査を設けていて、CLTは発売前の最終確認の位置づけです。ある程度の人数を集めてノルム値を設定し、発売に値する基準を超えられるかを全社的に統一指標としています。CLTの結果は、上層部への報告時や営業部門への共有時にも活用しています。

弊社は「プチッと鍋」の発売の際も調査をさせていただきました。当時のことで記憶に残っていることはありますか?

商品のコンセプトは受容されていたのですが、味覚評価の面でなかなか思うようにいかず苦労した記憶があります。ポーションタイプにすると濃縮度合いの調整が難しく、調理してみると味が薄くなってしまったり、うまみが出てこなかったり。。。思うような評価が得られず、何度かやり直しました。

CLTの実施面で気を付けていることはありますか?

試食の順番の均一化は注意を払っています。その他にも、調理の手順を当社からお伝えして、その内容に沿って調理・提供してもらうよう徹底しています。当社の商品は手軽に手に入れられる食材でおいしく作れることを大事にしているので、実査で使用する食材の購入から日本インフォメーションさんにお任せしていて、準備の手間が省けてとても助かってます。

長年ご一緒していると、調査の内容も「もっとこうしたほうがいいよね」と改善点が出てくるので、定期的に両社で意見を交わしてより良い調査ができるように磨き上げています。

CLTに関して「これは日本インフォメーションならではだな」と思うことはありますか?

調査のデジタル化が進んでいると感じます。調査票にはタブレット端末を使用しているので、速報結果が見られるのは役に立っています。昔は実査現場で一つ一つ調査票を見ながら手書きで集計していましたからね。

その他にも、時々大阪でも実査をするのですが、現地に行かなくともビデオ会議システムで繋いでインストラクションができるので、東京と大阪で同時に開催をしてもオペレーションが均一化できるようになりました。時代に合った対応をされていると感じます。

定期的に実施しているブランド診断調査に独自の指標を提案してくれた

続いては、当社で実施いただいているWEB調査についてもお聞かせください。

御社には様々なWEB調査をご依頼しています。特徴的なものとしては、定期的に依頼しているブランド診断調査「ブランドエイジングリサーチ」ですね。ブランドに対するマインドを調査するもので、独自の「ブランドの老齢化」という指標を御社から提案してくれました。その結果、過去に「黄金の味」を対象に調査をした時には「実家で使っていた」「懐かしい」といった古いイメージが持たれていることがわかりました。この調査を活用して、新味の発売やリニューアルを検討したりと、ブランドの活性化を図っています。

生活者が抱いているマインドを定点的に確認できるので、新しい施策の影響を確認できるのもこの調査の良いところです。前回よりポジティブな評価が増えていると嬉しいですね。

調査データはどのように活用されていますか?

御社から納品頂いたものを抜粋して、会社の上層部に新しい施策などを提案する資料などに使用しています。

最後に日本インフォメーションに期待することを教えてください。

今の時代に合った新しい切り口の調査を提案してほしいです。最近はAIを活用した定量調査のサービスをご紹介いただきましたし、その前には棚前で視線を分析するアイトラッキングなど、新しい手法を定期的に提案してもらっています。今後もリサーチのプロとして、積極的な提案とサポートをお願いします。