2025/03/03
執筆者: リサーチ・ディレクション部 K.H
※NIリサーチャーコラムでは、当社の各リサーチャーが日々の業務等で感じた事を自由に紹介しています。
※はじめに、このコラムは生成系AI:チャットGPTに、これまでの弊社のコラムや弊社ホームページの手法案内を読み込ませて草稿を作成したものをベースに、少し手直しをして作成しましたので大幅に時間を短縮することができました。
※利用したチャットGPTはオープン型のものではなく、社内で利用を許可されているクローズド型のものになります。
弊社ではAI系・オンライン・バーチャルな新しいサービスをどんどん取り入れていますが、アナログなリアル手法も今なおニーズが高く、たくさんの案件を受注しています。
立春が過ぎましたが、まだ寒さが厳しい日が続いております。皆様いかがお過ごしでしょうか。
「一月往ぬる二月逃げる三月去る」と言われるように、時間が過ぎるのは早いものです。
今回は、マーケティングリサーチにおける有効な手法の一つであるホームビジットについてご紹介いたします。
マーケティングリサーチの世界では、消費者の行動や心理を深く理解するためのさまざまな手法が存在します。
その中でも、ホームビジット(家庭訪問調査)は特に有効な手法の一つとして、コロナ禍を経た今、あらためて注目されています。
この記事では、ホームビジットの概要、利点、そして成功のためのポイントについて詳しく解説します。
ホームビジットは、リサーチャーや調査員(またはご自身)が消費者の自宅を訪問し、直接インタビューや観察を行う調査手法です。
消費者が日常生活の中でどのように製品やサービスを使用しているかをリアルタイムで観察できるため、非常に具体的で実践的なデータを収集することができます。
消費者が実際に製品を使用している環境を直接観察することで、使用状況や問題点をリアルに把握できます。
これにより、漠然とイメージしていた消費者像から、リアルな消費者像を把握し、製品の改良点や新しいマーケティング戦略のヒントを得ることができます。
インタビューやアンケートでは得られない、消費者の潜在的なニーズや感情を引き出すことができます。
ホームビジットでは、消費者がリラックスした状態で話すため、より自然な意見や感想を聞くことができます。
消費者の生活環境やライフスタイルを直接観察することで、製品やサービスがどのように消費者の生活に溶け込んでいるかを理解できます。
これにより、ターゲット市場のセグメンテーションやペルソナ設定がより精緻になります。
ホームビジットでは、消費者の生活環境全体を360度の視点で観察することができます。
部屋のレイアウト、家族構成、日常のルーチンなど、あらゆる要素が情報の宝庫となり、製品やサービスの利用状況を多角的に理解する手助けとなります。
ホームビジットでは、事前に準備していなかった突発的な気づきが得られることがあります。
これにより、想定していなかった質問をその場で行うことができ、より深いインサイトを得ることができます。
ホームビジットを実施したクライアントのみなさまからは、多くの成功事例が報告されています。
以下はその一部です。
・ 消費者のリアルを知ることで商品開発が進化:
これまでは想像で作っていた消費者像に基づいて商品開発を行っていたが、ホームビジットを通じて消費者のリアルな生活を知ることができました。
その結果、消費者の顔がはっきりと思い浮かぶようになり、その人のための商品開発ができるようになりました。(家電・住宅関連業界)
・消費者の一言が商品の再成長を導く:
訪問時に消費者が発した商品に対する一言に雷を打たれたような衝撃を受けました。
その一言が、消費者が見ている商品の姿であることに気が付き、それをチームに共有することで、自分たちが取り組むべき方向が定まりました。
その結果、じり貧だった商品の再成長につながりました。(菓子業界)
・想定していたターゲットとのズレに気づき変更:
ホームビジットを通じて、消費者の生活を見て、リアルな声を聞くことで、ターゲティングのズレに気がつきました。
ターゲットと想定していた消費者の生活やニーズに合っていないことに気付き、ターゲットを変更しました。 良い対象者に出会えてよかったです。(日用品業界)
消費者との信頼関係を築くことが重要です。
リラックスした雰囲気を作り、消費者が自由に意見を述べられるように配慮しましょう。
インタビューでは、オープンな質問を多用し、消費者が自由に話せるようにします。
具体的なエピソードや感情を引き出すことがポイントです。
一つの視点に固執せず、多角的な視点からデータを分析します。
異なる視点からの洞察が、新たな発見につながることがあります。
コロナ禍により、直接人と会うことが難しくなり、オンライン調査が急速に発展しました。
ビデオ会議やオンラインアンケートを活用したリサーチ手法が普及し、リモートでの消費者インサイトの収集が一般的になりました。
しかし、パンデミックが収束しつつある現在、リアルな調査の需要が再び増加しています。
オンライン調査は便利で効率的ですが、ホームビジットのように消費者のリアルな生活環境を直接観察することはできません。
現在では、オンラインとオフラインの調査手法をニーズに応じて上手く使い分けることが求められています。
例えば、初期段階でオンライン調査を行い、詳細なインサイトを得るためにホームビジットを実施するなど、ハイブリッドなアプローチが効果的です。
ホームビジットは、消費者のリアルな生活環境を直接観察し、深いインサイトを得るための強力な手法です。
適切な計画と実施により、マーケティング戦略の精度を高め、製品やサービスの改善に役立てることができます。
消費者の声を真摯に受け止め、より良い製品やサービスを提供するために、ホームビジットを積極的に活用してみてはいかがでしょうか。
三月が去ってしまう前に、ぜひお問い合わせください。
リサーチ・ディレクション部 K. H
前職は環境リサイクル関連企業のDIY部門で、東急ハンズや全国で教室を開いて素材を売り歩いていました。
現在は主に西日本の菓子・食品・家電メーカーを担当 2005年6月より現職。
マーケティングを「一生の仕事」に