2020/01/06
新年おめでとうございます。
2020年、年頭にあたり謹んでご挨拶を申し上げます。
日本インフォメーション株式会社
代表取締役社長 斎藤啓太
昨年2019年は当社設立50周年の記念すべき年として、競争環境の大きな変化に対応して様々な取り組みを実行しました。その成果は徐々に出始めているものの、クライアント企業のみなさまのヒット商品開発のお役に充分に立てたとは言い難く、課題を残した1年となりました。
年が明け令和最初の年始を迎え、社員一同リフレッシュし新たな心構えで業務に取り組み、昨年実現できなかったヒット商品開発にお役に立てる企業を目指して参りたいと思います。
2020年は、AIやIOTなどデジタルシフトがさらに進み、あらゆる分野でデジタルトランスフォーメーション(DX)の動きがより加速しそうです。GAFA、BATなどの巨大テック企業への強まる規制強化の動きもあり、プラットフォーマーに対する風当たりは強まっていますが、データの席捲が増々拡大していく流れは止まりそうにありません。ビジネス環境はさらに激変していくことが予想されます。
また、2030年に向けたこの10年としては、5Gや量子コンピュータの普及・研究が本格化していくことも、ビジネスに大きなインパクトを与えるでしょう。
デジタルシフトへ加速する流れは、マーケティングリサーチも例外ではなく、産業として大きな変化の波にさらされています。リサーチの手法は多様化し、データ収集/処理方法についても、多様化かつ自動化するトレンドが加速していきそうです。
しかし、ビッグデータだけでは適切な意思決定ができるとは言い難いのも現状です。当社の強みであるアスキング型リサーチの精度を磨き上げてご提供することで、AIやビッグデータだけでは把握することができないであろう生活者の想いや気持ちを代弁することを、本年はより一層目指して参ります。そして、クライアント企業様のヒット商品開発に貢献してまいりたいと思います。
また、アスキング型リサーチ手法も、デジタルトランスフォーメーション(DX)に取り組み、データ取得/処理方法の自動化やBIツールでのご納品など、あらゆる角度から見直し付加価値を高めて参る所存です。
生活者の変化も見逃せません。Z世代に代表されるデジタルネイティブ世代の動向をいかに理解するのかも、未来に向けては鍵となります。この点につきましては、本年度当社オリジナルのクラスターであるU-18クラスターの解説を中心とした、若年層研究のクライアント企業向けセミナーを開催し、研究結果を発表させていただきます。
また、超少子高齢化社会に突入していく日本経済を踏まえ、シニア層研究も今後進めるなど、様々な切り口で生活者研究を継続して参ります。
20世紀を代表する経済学者ケインズは、1930年に100年後(つまり2030年)の世界をこう予想しました。
※エッセイ「われわれの孫たちの経済的可能性(1930)」より
「2030年までには1日に3時間くらい働くだけで、充分な経済活動を得ることができるようになる」
その途中経過である2020年現在では、1日3時間という予想ほどではないものの、AIやロボットによる仕事の代替が進みつつあり、確実に単純労働時間は減っているように思います。肉体や時間が労働の価値ではなくなってきていると言えます。
そのような中では、
優れたアイデアやアウトプットを出す「知の価値」 がますます重要になっていくでしょう。
日本インフォメーションでは、2020年から2022年までの中期経営計画のスローガンを、
「NI Pride」と掲げました。
・AIやビッグデータだけでは把握しづらい生活者の想いや気持ちをリサーチで代弁する
・クライアント企業のみなさまが適切に納得感をもって意思決定できる付加価値の高いリサーチを提供する
・自分の仕事やスキルにPrideを持てるようになる
という意味を込めたスローガンです。
まさに「知の価値」を追求していくことに通じます。
本年度は、社員一同日々精進しながら少しでもスローガンに掲げた目標に近づき、クライアント企業の皆様のお役に立てるよう、さらに努力を重ね生活者と真摯に向き合い続けます。そしてクライアント企業の皆様のビジネス拡大に貢献して参りたいと思っております。
皆さまにおかれましては、本年が素晴らしい一年となりますことを心よりお祈り申し上げます。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
マーケティングを「一生の仕事」に